無我夢中で日中でセミを30匹以上捕まえる物語

休みの昼間に、朝からセミをとった

 

これを通して伝えたいことは

なんでもいい、きになることを自分から

無我夢中でやることは

本当に楽しいことだと

 

他人の意思でなく、自分の意思でやることが一番大事だと。

 

ある小学生の時

虫籠と、虫網を持って妹と

セミを大量に捕まえた話です。

 

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僕の家の周りには木がたくさん生えていた。

特に家の目の前はうっそうとしたジャングルになっていた。

 

道路の片隅にある、小さいけど、うっそうとした林。

 

大きさは一戸建ての土地くらいで

いうほど広くない

 

学校の体育館よりも、ずっと小さい

 

けれど、そんな小さな空間は

独特の雰囲気を醸し出していた。

 

密林のように木が密集し

昼間でも日陰よりも薄暗い。

 

道路から一歩立ち入れば

そこはたちまちジャングル

 

地面は白い、小さな砂利のような、小さな小石で埋め尽くされ

 

その周りは子供の胴回りくらいの幹の木が

曲がりくねって上に伸び、芸術のように形作っている。


そんな木があるかと思ったら

はたまた、巨大な幹の、どっしりとした大木が真っ直ぐ聳え立っていたりする。

 

そんな木が人一人の隙間すら許さないくらい

密集しているんだ。

 

木の総数は20〜30、

もっとあったかもしれないが

何にせよ

 

そんなたくさんの葉っぱで囲われたジャングルのような場所は

 

昼間でも、特に薄暗いほどだった。

 

そんなジャングルが家の玄関を出ると

すぐ広がっているのだ

 

興味を持たないわけない。

 

学校の登校

また下校の時

 

そして夏休みの間はずっと

そんな森の中からセミの声が聞こえているんだ。

 

僕は虫籠と虫網を買って持った。

 

仲の良い妹とともに

小学生の夏休みの時、その密林に足を踏み入れた。

 

とんでもないセミの量。

 

何にしろ、一歩足を踏み入れれば

密集した木に囲まれることになる。

 

ジシシジジ

ミーーーンミンミンミンミーーー

シャウシャウシャウ

 

うるせぇぇぇぇ!!!!

 

思わず耳を覆いたくなるような大合唱。

 

周りを見てみても、木、木、木

しかしよくみてみると

 

1本の木に1匹、2匹

セミがいる

 

おおおおおっ!!!


セミがいる!

 

それだけじゃない

周りはとんでもない木の量だ。

 

周りを見渡すと木、木、木


そしてセミセミセミ


アブラゼミ

ミンミンゼミがほとんどだった。

 

こんなにいるの!?こんなにとっていいの!!?

 

僕は目を輝かせた。

 

こんなにいっぱいとれる!!

 

僕は息を潜めた

こんなにセミはいる


しかし、逃そうと思えばいくらでも逃がせる。

 

例えば、鳩の群れに、子供が突っ込んでいくように

もし木を叩いたりすれば、あっという間に逃げてしまうだろう。

 

虫網と、虫かごはある。

 

息を潜めて、まず1匹、ねらいを定めた。

興奮する気持ちを抑えて。

 

まず1匹

まず1匹

これだ!!!

 

とねらいを定める。

目標は虫網の長さを持てば

十分届く位置にいるアブラゼミ

 

以前は手で捕まえようとしたら

すぐ逃げられ、悔しい思いをした。

 

虫網をそっと近づける

 

大丈夫、気づかれていない。

逃げ出さない。

 

よし、いける!!!

 

木に向かって虫網を振り下ろした。


セミゲット
虫網が

木に当たった瞬間

セミは逃げようと飛び立つ。

 

しかし逃げようとしても、すでにセミは虫網の中。

 

虫網がなければ、自由の空に飛び立ったはずだけど

飛んでぶつかるのは、網、網、網。

 

あとは重力に従って虫網の先っぽの方にこてんとおちる。

 

やった!!!

 

虫網をくるんと裏返して

手繰り寄せる。

 

虫網の中ではセミがバタバタと暴れている。

その虫網の中に手を突っ込んで

 

セミの羽の付け根の方を持って

セミを捕らえる。

 

捉えている間

セミは常に飛び立とうとする。

 

なので羽の動きが人差し指と親指に、ダイレクトに伝わる。

 

羽の付け根を持っているので

羽は動かせないけど

その力が指先に伝わってくる。

 

こんな数センチの昆虫の力を指先で感じとる。

 

また、オスだった場合

捕まえている間もないている

 

ジジジジジジジジ!!

 

小さな命の力を

耳と、指先で感じ取りながら

心にくるものがある

 

目を見開いて、耳を広げて。

 

セミを捕まえたぞーー!


捕まえたセミは虫籠の中へ

捕まえたセミを1匹、虫籠の中に入れる


最初はバタバタと暴れたりするが

不思議と大人しくなる。

 

虫籠の網目にら足を引っ掛けて

大人しくしていた。

 

これに味をしめて

どんどんセミを捕まえてやろうと企む

 

息を潜め、無我夢中で

密林の中のセミを取り尽くしていく。

 

木の枝分かれあたりにいるセミ

うまく虫網で捕まえられず逃げられることはあれど

 

ある程度は余裕で捕まえられた。

 

1匹、1匹と、どんどんと虫籠の中のセミが増えていく。

 

捕まえる過程で


虫網を木に振りかぶっても逃げようとしないセミがいたり

鳴かないセミはメスなんだということを知ったり

また、逃げられる際、謎の液体をかけられたりしながら

どんどんととっていく。

 

昼になり、夕方になる


昼になっても夢中だった。

 

林の中では満足できずに

家の裏の崖の上にある木にも行った。

 

それこそ、まだ行ったことのない場所でもお構いなしに

 

マンションの前にある3〜4本の木にもセミはいたので

どんどんとっていった。

 

いつもは知らない場所に行くと何だか不気味に感じて、足を止めるのに

 

この時は違った。


ただただ、夢中だった。

 

夕方になって虫籠いっぱいのセミ

日が傾き、夕方になるまでセミをら取り続けた。

その頃には首にかけた虫籠の中には


30〜40のセミがいた。


どうして数がわかるかというと

夕焼けの空に、1匹1匹セミを逃していったからだ。

 

一緒にいた妹とともに。

 

玄関の前で、虫かごを開いて

大人しくなっているセミたちを1匹1匹捕まえて

 

セミを夕方の空に放り投げる

 

妹と二人で放り投げると

セミは羽を広げ、バタバタと自由の空に飛んでいく。

 

妹と二人で、2匹ずつ、数を数えながら。

 

あまりにも数が多く、30匹以上も捕まえたことに満足していた。

 

命の最後


途中放り投げても

すぐに落ちてしまうセミが3〜4匹ほどいた。

 

彼らのことはずっと覚えている

 

何度放り投げてもすぐ落ちてしまう。

他のセミは飛んでいくのに

 

しょうがないので

玄関のすぐ脇にあるマンホールの上に転がしておいた。

 

飛べないので、どこかにいくこともなく

また次の日に木に戻しておこうと話した。

 

次の日、3〜4匹のセミは動かなくなっていた。

 

、、、、死んじゃった。

 

すぐに木に戻しておけば良かったと内心思いながら

次の日の朝に、マンホールの周りの土の中に埋めておいた。

 

自分から、好きなことをやるのが楽しかった


この時僕は心底楽しかった。


それはどうしてか

 

それは誰にも言われてないことで

かつ、自分がこころから楽しいと思えたことだったから。

 

もしこれが

セミを30匹捕まえないと、今日の晩ご飯抜きね」

と言ったら、思い出にはなれど

笑い話にもなろうと

 

心から楽しむことはなかっただろう。

 

「なんか、毎年ないてるな」

「気になるな、捕まえてみようかな」

 

当時なぜセミを捕まえようかと思ったのかは覚えてないが

そんな好奇心を持ったことが始まりだったんだろうと信じてる。

 

誰に言われたことでもない

かつ、自分が興味を持って、自ら始めたこと

 

こんな人生を生涯生きていけたら

本当に楽しいだろうと心から思っていることだし

また、信じていることでもある。

 

この文章も誰に言われたことでもないけど書いてるのは

 

人生の中で心から楽しんだ様を

伝えたいと思ったから。

 

きっと僕は興味の持ったこと

気になったことを生涯にわたってやり続けるんだろう

 

大人になってもこんなことを続ける人が魅力的に見える


大人になって

自分から、いろいろやっていると

いろいろ言われる

 

友達にしてもそうだ。

 

僕は興味のあることに関しては

友達の助けも借りず

誰にも話さず

あまりにも突然始めてしまうので

 

周囲から理解されにくいところもある。

 

ただ、人生楽しく生きるためには、自ら好きなことをやっていくことだと信じている。

 

好きなこと、やってみたらいいよ

気力も湧かないなら、このブログでも読んでみてよ

 

自分から好きなことをやる人が大好きだし

そういう人を応援したいから。