批判を恐れず、輪に飛び込んだ挑戦者、oくんの話
2人に激怒されるoくん
しかしおもしろがり、笑い、全力で校庭を横断していく
そしてまた次の日も彼と、僕と、kくんと三人で遊ぶのだ
彼はチャレンジャー、挑戦者だ
しかも批判、拒絶もものともしない
彼と知り合ったのは
小学3年生
僕ともうひとりの友達と仲が良かったとき
やや小柄で
よく笑い
笑った時、前歯が欠けているのが印象的だった
最初は僕と友達と2人で遊んでいて
彼、oくんの姿はなかった
ただ、結果として3にんであそぶようになった
普通は腰につけて回して遊ぶ楽しいフラフープを
校庭の隅で乱暴に振り回し、フラフープどうしで激しく、三人でぶつけ合っている図は
なかなかにシュールに写るだろう
しかも時たま体に当たる
「いてぇ!!」
そうすると横腹に激痛が走り
2人は僕を見る
遊び中断。
「どっちだ!!」
大声で喋り
こいつだ!と思う
そのときはたまたまoくん。
大股でoくん向かって歩いていく
般若の形相だったに違いない
眉間にシワを寄せ、無言で真っ直ぐ歩いていく
そうすると彼は少し笑いながら走って逃げていく
彼は一つの友達のわに突撃して、場所を勝ち取った。
他にもいろんな人たちがいる
kくんと僕以上にに魅力的なところがあるかもしれない
また、拒絶されるかもしれない
お前は無理だと、言われるかもしれない
しかし彼は恐れなかった
選び、自分の居場所を勝ち取った
僕は正直何もしてないが
きっとkくんの寛大な心と
oくんの力強い意志のおかげだろうと思う
彼は批判を恐れずに輪に飛び込み
居場所を掴んだ
拒絶も十分にされるかもしれない
彼1人で飛び込んだ
両親の離婚
両親の別居
引っ越す時、彼と別れる時
最後にパックンチョをくれた
手作りで、いろんなメッセージが込められていた
「元気でね」
「また会おう」
この文みたいにきれいな文字じゃない
だけど、僕はそんな字でも、なんでもそうだけど
魂がこもっているものが好きだ
開くたびに文字を変える彼お手製のパックンチョに
今後10回以上にわたって泣かされることになった